【札幌】私立高校の推薦を受けるメリットとデメリット

 

札幌進学ガイドをご覧いただきましてありがとうございます。
当サイトは、札幌と近郊の高校についてよく知らない方や塾や家庭教師の指導を受けていない方を想定し、札幌と近郊の高校受験について最低限知っておいてほしいことや役立つ情報をまとめています。

 

札幌の私立高校の入試試験には、「一般入試」「推薦入試」「単願入試」「専願入試」の4種類があります。このページでは、特に「推薦入試」を受けるメリットとデメリットについてお伝えします。
その他の試験については、【札幌】私立高校の入試の種類についてのページをご覧ください。

 

目次

1.推薦入学試験とは何か?
2.推薦を受ける基準
3.推薦を受ける方法
4.推薦を受けるメリットとデメリット
5.推薦で合格した後に気をつけること

 

1.推薦入学試験とは何か?

推薦入学試験は、略して「推薦」「推薦入学」と呼ばれます。

 

私立高校の推薦は、高校が求める基準を満たし、在籍する中学校の校長先生の推薦を受けた生徒が出願することができる入学試験です。

 

推薦は1校しか受けることができず、合格した場合は必ず入学することが前提になっています。

 

札幌の私立高校では、受験者のほぼ全員が合格します。

 

私立高校の「推薦入学試験」と「一般入学試験」の違いは下の通りです。

◇推薦入試    試 験 日 1月中旬*
         試験の種類 面接、実技(作文)
         合格発表日 1月下旬*

 

◇一般入学試験  試 験 日 2月A日程、B日程
         試験の種類 筆記試験(5科目)
         合格発表日 2月下旬*

*印の部分は高校によって異なります。

 

ご覧のとおり、推薦入試は筆記試験がないので受験勉強の負担が軽く、合格発表の時期も早いことが特徴です。公立高校の合格発表と比べると、1ヶ月以上早く受験から解放されることになります。

 

2.推薦を受ける基準

推薦入試を受けるためには、中学と高校の両方の基準に合格する必要があります。

 

中学校の基準について

中学校の基準は公表されていませんが、成績優秀でかつ生徒会や部活の活動、スポーツ等の活躍が評価されます。

 

(中学では、クラブでの活躍は把握できないために対象にならない場合もあります)

 

中学校にとって「推薦入試」とは、その生徒を「成績優秀・品行方正であり、中学校の代表の生徒としてふさわしい」と認めて高校に推薦する制度です。
*品行方正とは、心や行動が正しく立派なさまのこと。(三省堂 国語辞典より)

 

時々、推薦を希望する生徒や保護者の中には、「成績優秀」であれば対象になると単純思っている方がいますが、それだけでは足りません。

 

レベルの差はあっても、中学校の代表になるような模範的な生徒である必要があり、最終的に推薦会議で決定されます。

 

中学校の基準の詳細は公表されていないので、志望校として真剣に考えている場合は、早めに担任の先生に伝え、自分が対象になるかも含めて具体的に相談することが大切です。

 

高校の基準について

推薦入試には、学力を評価するものとスポーツの活躍などを評価するものがあり、求められる要件はおおよそ次のようなものです。

◇学力推薦の要件の例
 ・中学校の校長先生の推薦を受けること
 ・内申〇ランク以上
 ・欠席日数〇日以内
 ・合格後必ず入学すること

 

◇スポーツ推薦の要件の例
 ・中学校の校長先生の推薦を受けること
 ・高校の顧問が推薦する生徒
 ・内申〇ランク以上
 ・欠席日数〇日以内
 ・合格後必ず入学すること

 

推薦の基準は高校によって異なりますので、早い段階から積極的に情報を集める必要があります。

 

情報を集めには次のような方法があります

・高校のHPを見て、資料請求する。
・高校のHPの問い合わせフォームから問い合わせをする。
・学校説明会に参加する。
・個別相談会に参加する。
・中学校の担任の先生に相談する。
・(スポーツ推薦を希望する場合)部活やクラブのコーチに相談する。

 

3.推薦を受ける方法

推薦を受ける方法の前に、まずは推薦を受けることができない例を挙げます。
1.基準の成績を満たしていない
2.志望する高校について良く知らない
3.志望動機がはっきりしない
4.高校で何をしたいか考えていない
5.受験を早く終わらせることを考えている
6.真面目な高校生活を送れるか心配である
7.中学校の代表の生徒とは言いにくい
8.合格後、受験勉強を続けているクラスの雰囲気を壊すかもしれない

 

推薦を受けるためには、上の例と反対の行動をすることになります。

 

まとめますと、基準を満たしたうえで、その高校で何を具体的に頑張り、合格後も高校入学後に備えて、このような勉強を継続していくという意思表示と、その意思表示の根拠になる「今までの取り組み」が大事だということです。

 

推薦を受けたいと申し出る前に、自分の考えを伝える準備をしておきましょう。

4.推薦を受けるメリットとデメリット

推薦を受けることにも、メリットとデメリットがあります。

 

ここはやはり、保護者の方がお子さんの気質や性格を考えて決める必要があります。

 

メリット

・一般入試よりも合格の可能性が高まる。 
・面接が中心なので、受験勉強の負担が少ない。
・早い時期に受験勉強から解放される。

 

デメリット

・一般受験でも受かる学力の生徒を推薦する。
・合格後、勉強のモチベーションがどうしても下がる。
・入学までに学力が落ちてしまう。
・受験に向けて頑張っているクラスの中で浮いてしまう。
・高校では「推薦」を受けた生徒にふさわしく行動する責任がある。

 

推薦入試に向いているのは、普段真面目に勉強して内申点も良いのに、本番の試験にとても弱いタイプの生徒だと思います

 

「頑張ればできる」ということも本当ですが、本番に極端に弱く体調を崩すタイプがいるということも本当です。

 

デメリットについて補足することは、スポーツ推薦を受けて入学し、その後ケガをして部活を続けられなくなった場合です。

 

対応は高校によって異なります。推薦を希望している時に聞きにくいかもしれませんが、ケガの可能性は誰にでもあるので聞いておくと安心です。

 

*気質とは、小さい頃から変わらない性質のこと。
「人の性格の基礎をなす感情的反応の特徴。遺伝的・生理的規定が強いとされる」参考:三省堂大辞林

 

5.推薦入試で合格した後に気をつけること

大切な時間を有意義に使う

合格した後どう過ごすかということも、願書を出す時にあらかじめ家庭で決めておくとよいでしょう。

 

高校からクラス分けのテストに備えてテキストが郵送されて来ますが、頑張れば10日ほどで終わるボリュームです。

 

大切な時間を有意義に使いましょう。

 

◇私立の一般入学試験を受けて、特待生の資格を目指す。
◇英検や漢検の準備をさせる。
◇苦手科目の克服など目的を決めて塾に通う。
◇本を読んだり、普段はできないことを時間をかける。

 

余談ですが、春休みに祖父や祖母と京都旅行を計画し、事前に歴史や地理を調べたこときっかけで、その後歴史が得意になったというような話を時々聞きます。

 

実際に行かなくても、Google Arts & Cultureなどのアプリで海外のバーチャル・ツアーに参加したり、世界のアートを楽しむことも有意義です。

 

勉強を頑張っている友達の邪魔にならないように気を配る

受験では、どんな人でも神経質になるので、一足早く合格をもらったあなたを見て「ラクしている」と思う人も出てきます。

 

「ラクもしていないし、浮かれてもいない」と思っても、今頑張っている友達を尊重して、受験が終わるまで目立たないように気を配りましょう。

 

本当の友達だったら、あなたの気配りにきっと気がつきます。

 

 
トップへ戻る