【札幌】高等学校の種類をわかりやすく説明します。

 

札幌進学ガイドをご覧いただきましてありがとうございます。

 

当サイトは、札幌と近郊の高校についてよく知らない方や塾や家庭教師の指導を受けていない方を想定し、札幌と近郊の高校受験について最低限知っておいてほしいことをまとめています。

 

志望校選びにお役立てください。

目次

  1. はじめに
  2. 高等学校の種類
  3. 高等学校 課程の種類
  4. 高等学校「学年制」と「単位制」
  5. 公立高校 学科の種類
  6. 公立高校 学科の主な学習内容

1.はじめに

令和2年4月の時点で、北海道には、225の公立高校と56の私立高校があります。

 

この20年、北海道の高等学校も大きく変わりました。
例えば、「単位制」や「総合学科」、北海道独自の「フィールド制」

 

時代の変化にあわせて、学習の枠組みも内容も新しいものへと変わっています。

 

では、なぜ高校は変わったのでしょうか?

 

高等学校の変化の理由は、文部科学省のHP「学制百二十年史」の「社会の変化と教育の対応」や「高大接続改革」などを読むとよくわかります。

 

社会の変化に合わせて、学校教育も変わる必要があったからです。

 

ご存知のように日本でも、「社会の成熟に伴う価値観の多様化」や「国際化や情報化の進展」などが急速に進み、もはや未来は容易に予想できないと言われるようになりました。

 

そして、驚くほど多くの職業が「10年後になくなる仕事」の候補としてあげられたのです。

 

国は従来の学校教育では変化に対応できないと考え、「予見の困難な時代の中で新たな価値を創造していく力を育てる力が必要だ」とし「高等学校の改革・再編」を進めています。

 

この改革は、高等学校にとどまらず『「高等学校教育」と「大学教育」、そして両者を接続する「大学入学者選抜」を一体的に改革し、それぞれの在り方を転換』するものです。

 

この大きな教育改革の一部として、「新しいタイプの高等学校」である「総合学科」「単位制」「普通科フィールド制」「中高一貫教育」などの特色ある高校づくりがなされ、

 

「国際化や情報化の進展」に対応するために「高校における留学制度」「多数のネイティブスピーカーの招致」「学校におけるコンピューターの整備」「指導教員の研修」などが行われています。

 

難しい言葉の引用が続きましたが、
中学生の立場から見ると、新しいタイプの高校は選択肢が増えるということ
「与えられた勉強をこなす」義務教育を終え、「興味あることを学ぶ」3年間を自分で選ぶこともできます。

 

「彫刻」「クラフトデザイン」「漁船の運行や海洋」「ドローン基礎講習」「保育」「マーケティング」「フードデザイン」「JavaやVBAなどのプログラミング言語」「会計」「英語によるコミュニケーション能力を高める学習」「園芸デザイン」「ビルや住宅の設計、製図、施工」…と、学べることはまさに多種多様。

 

ある商業高校の設備は、専門学校よりも新しくて充実しているという話も聞きます。

 

保護者世代から見ると、羨ましいと感じるかもしれません。

 

「興味はあるけど難しそう」に見える学習も、学校説明会に参加すると、基本から教えてもらえると分かり、「早くやりたい」とわくわくするかもしれません。

 

何事も知ることから始まります

 

あなたにふさわしい学びができる学校を、面白がって探してほしいと思います。

 

このページでは、北海道の高等学校の種類についてまとめました。

 

志望校選びにお役立てください。

 

2.高等学校の種類

高等学校には、公立と私立の2種類があります。

 

公立高等学校

設置者が国や地方公共団体である高校。

 

北海道立と札幌市立があり、北海道は19の学区に分かれています。

 

原則として、保護者の住民票がある地区が通学区域になり、札幌は「石狩学区」に属します。

 

受験できるのは1校のみ

 

学区を超えて受験する場合の合格人数は、定員の10%までという制限があります。

 

私立高等学校

設置者が国や地方公共団体以外の高校。

 

学区はなく、全国どこの高校でも受験でき、受験日が違えば、複数受けることも可能です。

 

札幌の私立高校の受験は、A日程とB日程に分かれています。

 

なお、通信制の一部の高校では、入学試験を複数回行います。

3.高等学校 課程の種類


高等学校の課程には、下の3種類があります。

 

全日制課程

平日の昼間に学習します。卒業には3年必要です。 

定時制課程

一般的に週5日、平日の夜間に4単位ずつ学習しますが、札幌大通高校と有朋高校は、午前・午後・夜間の3部制です。

 

卒業までの年数は学校によって異なり、3〜4年必要です。

 

通信制課程

主な学習は自宅で行い、課題の提出はネットや郵便を使います。

 

自宅学習の他、一般的には月1〜3回「スクーリング」と呼ばれる面接授業がありますが、集中スクーリングとして、年に1〜2度宿泊研修としてまとめて行う高校もあります。

 

通常の高校にはない特色あるコースを持つ高校もあります。

 

卒業には3年以上必要です。

4.高等学校 学年制と単位制


高等学校には、「学年制」と「単位制」があります。

 

学年制

学年ごとに修得する単位が決められています。

 

ほとんどの高校で採用されています。

 

決められた単位が取得できない場合は、留年になります。

 

単位制

学年の区分がなく、卒業に必要な単位を3年間で取得します。

 

学年制と違い、学年ごとの単位が決められていないので、進級の際の留年はありません。

 

単位を落とした場合は、1つ下の生徒と一緒に授業を受けることもあります。

 

3年で単位が取れなかった場合は、卒業が1年延びます。

 

 全日制で単位制の高等学校
    市立札幌旭丘、札幌手稲、札幌白石、札幌白陵、札幌東陵、
    札幌英藍、北広島、大麻、小樽桜陽、小樽未来創造(商業・工業)

5.公立高等学校 学科の種類


公立高等学校には「普通科」「専門学科」「総合学科」の3種類の学科があります。

普通科

普通教科(国語、数学、理科、地理・歴史、体育、芸術など)を中心に学習します。また、「フィールド制」を導入している高校もあります。

 

*普通科「フィールド制」とは
 →学年制の普通科高校の特色づくりを目的とした北海道独自のシステム

 

*「フィールド」とは
 →学習分野のまとまりのことで、数学や理科の発展的な内容の科目や、
  情報、福祉、ビジネス、看護・医療の専門教科など様々な分野があり、その数
  は内容は学校によって異なります。
  1学年で「フィールド」を選ぶためのガイダンスを受け、
  2学年から自分の興味・関心、進路希望に合わせて選択した科目を学習します。

 普通科フィールド制を導入している7つの高校
    野幌高校、札幌平岡高校、札幌丘珠高校、札幌あすかぜ高校 
    千歳北陽高校、北見緑陵高校、釧路北陽高校

 

専門学科
 専門教育を主とする学科は、下の通りです。
高 校 名 専  門  学  科
   札幌啓成高校   理数科
   札幌国際情報高校    国際文化科 理数工学科 グローバルビジネス科
   札幌東商業高校    流通経済科 国際経済科 会計ビジネス科 情報処理科
   札幌啓北商業高校   未来商学科
   札幌工業高校    機械科 電気科 建築科 土木科
   札幌琴似工業高校   電子機械科 電気科 情報技術科 環境科学科
   千歳高校   国際教養科 国際流通科
   江別工業   事務情報科 生活デザイン科
   恵庭南高校   体育科
   当別高校   園芸デザイン科

 

総合学科

総合学科は、普通科・専門学科に並ぶ第3の学科として設置されました。

 

普通教科の他に、複数の専門教科(商業・福祉・農業・工業・家庭など)から、興味・関心や進路に応じて学習科目を選択することができます。

 

専門学科との違いは、ジャンルの異なる専門教科が複数あり、選択肢が広いことです

 

専門教科は2年から学習します。

 

石狩学区には、石狩翔陽高校と札幌厚別高校の2校があります。

6.公立高等学校 学科別の学習科目

学科の主な学習内容についてです。

 

普通科

普通教科(国語 数学 理科 地理・歴史 保健体育 芸術など)

 

専門学科

普通教科+専門教科(農業 工業 商業 水産 福祉 課程など)

 

総合学科

普通教科+専門教科+「産業社会と人間」

 

「産業社会と人間」は必修ですが、普通教科と専門教科については、生徒自身が科目を選択して学習します。

 

*「産業社会と人間」では、自分の将来の仕事や生き方について考えます。進路についての考えを深め、より良い科目選択をします。

 

 
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