公立高校 倍率のからくり
1月26日(水)に、北海道の公立高校の倍率が教育委員会から発表されました。
今回は中間発表ですので、
この後出願変更を経て最終の数字が発表されます。
第一子のお子さまのお母さまは
『学校ごとの倍率の差』
に驚いたのではないでしょうか?
倍率が2.0倍、1.7倍という高校がある一方で、1.0倍を下回っている学校がかなりの数あります。
詳しくはこちらをご覧ください。
北海道教育委員会HP
1.0倍以下は、特別なことがない限り全員合格するという状況です。
倍率に"大きな差"がつくようになった理由はいろいろあります。
(ここでは北海道の話をしていますが、全国的に同じような現象が起きています)
- 少子化
- 内申ランクの人数の推移
- 私学の学校独自の奨学金の増加
- 私学の授業料無償化で、(公立高校の)本命にチャレンジできるようになったこと
- 私学が独自の魅力をアピールするようになったこと
今日は、保護者の方が多分ご存知ないと思う理由について説明します。
それは『内申ランクの人数の推移』!
1月末の「入試直前情報」セミナーの資料をもとに説明します。(道コン事務局主催)
下の数字は、石狩学区を例にとり、2021年をもとにして2022年の内申ランクの人数の増減をパーセントで表しています。
Aランクの人数 3%増加
Bランクの人数 11%増加
Cランクの人数 2%減少
Dランクの人数 12%増加
Eランク の人数 6%増加
今年はCランクは2%減少していますがその他は増え、特にBランクとDランクが10%以上増加しています。
10%と言えば大幅な増加ですよね。
それが今年だけでなく、以前から続いているのです。
A・Bランクの生徒が増えれば、
(学力)上位高校を志望する生徒も増えて倍率が上がります。
次に「なぜ上位のランクの%(人数)が増えているのか?」という話に移りますが、それは内申ランクを計算する時に使われる「評定」が、今は『絶対評価』によってつけられているということが関係しています。
「絶対評価」と「相対評価」
そもそも評定のつけ方には、『絶対評価』と『相対評価』の2種類があります。
「絶対評価」は、ゆとり教育がスタートした2002年から始まりました。
絶対評価は、生徒の目標に対する到達度に基づいて評価が決められます。
「定められた基準に到達していること」と「学力の順位」は関係ないので、
極端に言うと全員が目標に到達していると判断される場合は、全員に「5」がつきます。
各評価の人数に制限がないからです。
一方ゆとり教育が始まる前まで使われていた相対評価は、生徒の成績が学習集団全体のどのあたりの位置にあるかで評価します。
生徒は成績の順に決められた割合に従って評定をつけられるので、どんなに優秀な集団でも決められた人数の生徒に「1」がつきます。
例)
評定5…7%
評定4…24%
評定3…38%
評定2…24%
評定1…7%
『絶対評価』のメリットとデメリット
- メリット→個人の頑張りを評価してもらえる
- デメリット→判断が甘くなりがちで全体のバランスを欠きやすい
自分の頑張りを評価してもらえるのは、大きなメリットです。
メリットに感謝しつつも、デメリットを賢く回避する知恵も必要です。
でもたいていのお子さんは、デメリットを回避する方法を自分で考えることができません。
ご興味がある方は、気軽に無料相談をご利用ください。
お子さまの状態をしっかりお聞きした上で、最適な方法をお伝えします。
なお今回の内容は、道コン事務局のセミナーの資料や文部科学省のHP、受験セミナー等の資料を基にして作成しましたが、保護者様が読んでわかりやすいように調整して書いています。どうぞご了承ください。
最後にお知らせです!
2月7日月曜日に「可能性を広げる夢マップを作る会」のご案内をします。
楽しみにしていてください!
今日も最後まで読んでいただきまして、大変ありがとうございました。
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