小・中・高校生の約70%が

勉強の方法がわからない…

 

 

ベネッセ教育総合研究所は2023年4月6日、「上手な勉強の方法がわからない」と悩む小学生から高校生のこどもが約70%に達したという調査結果を公表しました。

 

この調査は毎年7月から9月にかけて、全国の小学生から高校生までの生徒とその保護者約2万1000組を調査モニターとして実施しています。

 

2022年度調査結果のまとめ

  • 「勉強の方法がわからない」という生徒は全体で約70%
  • 小4〜6年生61.1%

    (18.5ポイント↑)

  • 中学生68.1%

    (8.1ポイント↑)

  • 高校生73.2%

    (4.5ポイント↑)

※( )内は4年前の調査との比較の数字です。

 

4年前との比較を見ると、小学生の伸びが非常に大きいことがわかります。

 

また同じ子供を2年間追跡調査したところ、「学習方法が理解できる」と「学習意欲も向上」し、「成績が上がる」傾向にあることがわかったそうです。

 

それを図にすると下のようなサイクルになります。

 

この記事を読んでいる方には、ぜひこの良いサイクルに入ってほしいと思います。

経験から言いますと、このサイクルには「学習方法が理解できなくなる」と「成績がさがる」、そして「学習意欲が減少」するという逆回転があります。

 

この調査からの見解

 

ここからは、まなび研究所の見解として「勉強の方法がわからない」子どもの中で、特に小学が急増した理由について考えたいと思います。

 

その理由は、この4年間で日本の教育に起こった大きな2つの変化だと思います。

  1. コロナ禍での勉強のオンライン化、タブレット化
  2. 教育改革による「学習量・質」の大幅な変化

 

    コロナ禍での勉強のオンライン化、タブレット化

少し専門的な話になりますが、人には認知特性に基づいた得意な学習スタイルがあり、下のように大きく4つに分類されます。

 

  • 「視覚優位」…目からの情報で理解しやすい
  • 「聴覚優位」…耳からの情報で理解しやすい
  • 「体感覚優位」…体を使うことで理解しやすい
  • 「言語感覚優位」…文字を読むことで理解しやすい

 

昔ながらのリアル授業は、ある程度すべてのスタイルにヒットしますが、オンライン授業やタブレット学習は「視覚優位」のお子さまだけにヒットします。

 

つまり「視覚優位」以外のお子さんは、学習効果が低くなります。

 

もう少し詳しく言いますと、「言語感覚優位」の生徒さんは教科書の文字から理解するのが得意なので、映像授業では理解や記憶の定着が浅くなる可能性があります。

 

それを補うためには、例えば映像授業を見た後ノートにポイントをまとめるなど、特性に合う工夫をすると改善されます。

 

    教育改革による「学びの質と量」の劇的な変化

2020年の教育改革では、小学生の教科書に中学校の内容がおりてくるなど内容が難化した他、新しい科目も設置されました。

 

下は教育改革で増加した小学校の算数です。

【算数】
・分数の計算と応用
・小数の計算と応用
・多桁の数の足し算と引き算
・四則演算の複雑な問題解決
・幾何学の応用(面積、体積など)
・確率と統計の基礎概念

 

学習内容が幅広く深化し、より高いレベルの理解や応用力が求められるようになりました。

 

まとめ

 

ここ数年で「勉強のやり方がわからない」というお子さんが急増した理由には、学習スタイルの変化と内容の変化が大きな影響を与えたのだと考えています。

 

今後、お子さまがもし「勉強の仕方がわからない」と言いましたら、お子さまの特性を考えながら何か新しい工夫させてください。

 

この記事をお読みになって、お子さまのタイプやどんな工夫が合うのかをお知りになりたいと思った方は、ぜひ無料教育相談をご利用ください。

 

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